絵画、彫刻だけでなく様々なジャンルを超えて活動した岡本太郎。
岡本は1951年東京国立博物館で「縄文土器」と出会い、翌年美術雑誌『みづゑ』に「四次元との対話─縄文土器論」を発表しました。岡本はこれまでの「美術」という枠にとらわれず「縄文の美」を最初に発見したアーティストといえるのではないでしょうか。
岡本が生まれたのは、川崎市の中央に位置する高津。縄文土器が作られた時代、川崎は半分あまりが海の中でした。時を経て海岸線は徐々に後退し、また臨海部は幾度も埋め立てられ、川崎は海へと延びて発展していきました。工都とも呼ばれた川崎は、海・水際との関わりが深い都市であるといえるでしょう。
この展覧会では、岡本太郎のジャンルや枠を超えた力、多面性を継承しているアーティストの一人である日比野克彦の様々な活動・ジャンルでの代表作を紹介するだけでなく、川崎と海の関わりをテーマに公開制作を行い、この作品を中心として展示空間が構成されます。
海・水際との関わりが深い「川崎」という都市の歴史を、縄文時代の土器や日比野の作品で表現の根源を問う実験的な展覧会です。
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