ロルフ・ユリウス Rolf Julius(1939 - 2011)
1939年Wilhelmshavenに生まれる。ブレーメン、ベルリンの芸術大学(美術科)を卒業ののち、映像作家(写真)として1967年にベルリンのGalerie Siegmundshofにてデビュー、以後、堤防や身体のラインに焦点をあてた作品をドイツ国内にて発表する。1970年代より音響を写真のインスタレーションに取り込み、徐々にサウンド表現へと移行する。簡単なブザーなどを用いた微細音を中心とする表現を‘small music’と呼び、「聴くこと」、「音と人との親密な関係」などの追究をライフワークとして、実験的な作品をつくり続けた。国の内外においてパフォーマンス、インスタレーションを精力的に行い、ドイツを代表するサウンドアーティストとなった。パリ・ビエンナーレ(1985)、リンツ・アルスエレクトロニカ(1987)、カッセル・ドクメンタ(1987)、モントリオール・アクースティカインターナショナル(1990)、ドナウエッシンゲン国際現代音楽祭(1999, 2003)、ベルリン・ゾンアンビエンテ(2006)などの国際的フェスティバルから招聘される。日本においても「ノイズレス 鈴木昭男+ロルフ・ユリウス」(京都国立近代美術館 2007)、瀬戸内国際現代芸術祭(2010)などで作品を発表し、ユリウスファンも多い。2011年にベルリンにて歿。