とある建築家の集まるシンポジウムで、「昨今の建築界では現代彫刻と見紛うような建築も現れてきたが、その違いは何か」という問いに、ある建築家は「内部があることである」と答えました。住宅に注がれる建築家の眼差しは、その内部空間をどう構成するかという点に収斂されていくといっても過言ではないでしょう。 人間の生活の基本である「衣・食・住」の「住」、中でも戸建て住宅に焦点を当てたこの展覧会は、戦後の19...
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とある建築家の集まるシンポジウムで、「昨今の建築界では現代彫刻と見紛うような建築も現れてきたが、その違いは何か」という問いに、ある建築家は「内部があることである」と答えました。住宅に注がれる建築家の眼差しは、その内部空間をどう構成するかという点に収斂されていくといっても過言ではないでしょう。 人間の生活の基本である「衣・食・住」の「住」、中でも戸建て住宅に焦点を当てたこの展覧会は、戦後の1950年代の建築作品から始まり、国家的イベントである万博を経て、建築家の眼差しが強く内部に向けられた1970年代まで、16人の建築家の16作品で構成されています。今や伝説ともなった戦後日本の、挑発する、あるいは内省する建築作品の数々を、建築家のコンセプトとともに紹介することにより、建築家が「住まい」という私的な空間をどうとらえ、どう表現しようとしたかを探ります。 この展覧会がご観覧いただく皆様にとって、改めて住空間を見つめ直し、思索を深めながら、新たな視点を見出す機会になればと願っています。
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会場: 埼玉県立近代美術館
会期: 2014年7月5日~8月31日
伊豆井秀一(いずい・ひでかず) 埼玉県立近代美術館学芸員。 専門は日本の近現代美術。 平成13年から近現代建築探検ツアーを担当。
04:27 丹下健三《住居》1953年 06:44 清家清《私の家》1954年 08:21 東孝光《塔の家》1966年 12:23 黒川紀章《中銀カプセルタワービル》1972年 14:40 菊竹清訓《スカイハウス》1958年 16:50 磯崎新《新宿ホワイトハウス》1957年 18:58 篠原一男《白の家》1966年 21:38 原広司《原邸》1974年 24:14 石山修武《幻庵》1975 28:37 毛綱毅曠《反住器》1972年 30:50 安藤忠雄《住吉の長屋》1976年 32:53 白井晟一《虚白庵》1970年 35:42 伊東豊雄《中野本町の家》1976年
中村史子
「これからの写真」
愛知県美術館
栗栖良依
「ヨコハマ・パラトリエンナーレ 2014」
象の鼻テラス
黒田雷児
「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ2014」
福岡アジア美術館