声にならない声。意識の下に眠る感情。小泉明郎の作品を見ると、そうしたものがささくれのように突き刺さってくるような感覚をおぼえます。私たちの身体と精神はどのようにして〈人間〉を形作っているのか。彼は、ドキュメンタリーや映画とは異なる映像表現によって、私たち〈人間〉の営みを捉えます。
小泉明郎は、若くしてニューヨーク近代美術館をはじめ国内外の美術館から高い評価を受け、世界的にもっとも注目される日本人...
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声にならない声。意識の下に眠る感情。小泉明郎の作品を見ると、そうしたものがささくれのように突き刺さってくるような感覚をおぼえます。私たちの身体と精神はどのようにして〈人間〉を形作っているのか。彼は、ドキュメンタリーや映画とは異なる映像表現によって、私たち〈人間〉の営みを捉えます。
小泉明郎は、若くしてニューヨーク近代美術館をはじめ国内外の美術館から高い評価を受け、世界的にもっとも注目される日本人アーティストのひとりです。この展覧会は、初期作品から近作までを一望することができる初の個展になります。今からちょうど70年前に前橋空襲を体験した人物の語りや、視覚障害を持つ方に絵を描いてもらうことから制作された新作も併せて展示されます。
We are pleased to announce that Arts Maebashi will hold a solo exhibition of Meiro Koizumi, an artist working primarily in video and performance art.
It can be said that all of Koizumi’s works depict the state of “humankind” in unique practices. They stir the emotions of viewers, demanding us to consider how our bodies and minds give form to “humankind.”
After studying visual art in the UK, Koizumi was highly regarded at a young age by many museums and artspaces in Japan and abroad such as the Museum of Modern Art (MoMA) and has become one of the most internationally exhibited Japanese artists. This exhibition offers a panoramic view of the artist’s videos as well as drawings and sculptures ranging from his earlier works to more recent projects.
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会場: アーツ前橋
会期: 2015年3月21日~2015年6月7日
住友文彦(すみともふみひこ)
アーツ前橋館長。これまで東京都現代美術館などに勤務し、「川俣正[通路]」(東京都現代美術館/東京/2008)、メディアシティソウル2010(ソウル市美術館)、あいちトリエンナーレ2013などを企画。また中国を巡回した「美麗新世界」展(2007年)や“From the Postwar to the Postmodern, Art in Japan 1945-1989:Primary Documents”(Museum of Modern Art New York、2012、共著編)などで、日本の美術を海外へ紹介する。
小泉明郎 (こいずみ・めいろう)
1976年群馬県邑楽郡生まれ。横浜市在住。1999年国際基督教大学(東京)卒業。その後、チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(ロンドン)にて映像表現を学ぶ。アーカスプロジェクト2003(茨城)、やライクスアカデミー(アムステルダム)等、国内外で滞在制作し映像やパフォーマンスによる作品を発表している。主な個展に「Project Series 99: Meiro Koizumi」ニューヨーク近代美術館(2013年)、「Stories of a Beautiful Country」Centro de Arte Caja de Burgos [CAB](ブルゴス/スペイン、2012年)、「MAM Project 009:小泉明郎」森美術館(東京2009年)、ほか「フューチャー・ジェネレーション・アート・プライズ2012」ピンチュック・アートセンター(キエフ、2012年)、「インビジブル・メモリー展」原美術館(東京、2011年)、「リバプール・ビエンナーレ2010」(2010年)、「メディア・シティ・ソウル2010」(2010年)、「第一回あいちトリエンナーレ」(2010年)などに参加。2012年には上毛芸術文化賞を受賞している。
Meiro Koizumi (born in Gunma, Japan, 1976) and works in Yokohama, Japan. He studied at the International Christian University, Tokyo (1996-1999), Chelsea College ofArt and Design, London (1999-2002), and Rijksakademie van beeldend kunsten, Amsterdam (2005-2006). He won the 1st prize at Beck's Future 2- student's film and video award in London (2001). His previous solo exhibitions include “Broken Hero, Beautiful Afternoon” at Art Space, Sydney (2011), MAM Project 009 at Mori Museum, Tokyo (2009) and Projects Series in MoMA, New York in Jan. 2013. He participated in numerous group shows such as, “Invisible Memories” at Hara Museum, Tokyo (2011), Liverpool Biennial (2010), Media City Seoul (2010) and Aichi Triennale, Japan (2010).