高嶺格(たかみね・ただす)
1968年鹿児島生まれ。京都市立芸術大学で漆工を学んだのち、アーティストグループ“ダムタイプ”の活動に参加する。その後、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーで学び、この頃より幅広いメディアを用いた表現を開始する。現在はインスタレーションや映像、写真、パフォーマンス等、多彩なアプローチのもと作品制作を行う。自身の身体や経験を基軸にしつつ、民族や性、自己と他 者など様々な問題と関わる中、新たな関係性や未来を切り開いていくプロセスが作品として表される。舞台作品の制作・演出、コラボレーションも多数手がける。
主な作品に、身体障害者への性介護の経験を通して生まれたパフォーマンス「木村さん」(1998)、マンガン採掘場跡の洞窟でのプロジェクト「在日の恋人」(丹波マンガン記念館、2003)、視覚障害者に案内されて鑑賞する「[大きな休息]明日のためのガーデニング1095㎡」展(せんだいメディアテーク、2008)、次世代のエネルギー問題に着目した「スーパーキャパシターズ」展(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、2009)、カタログ販売化した住宅事情への問題提起「Good House, Nice Body 〜いい家・よい体」展(金沢21世紀美術館、2010)、「とおくてよくみえない」展(横浜美術館、広島市現代美術館、鹿児島県霧島アートの森、IKON Gallery、2011)など。
(作家ウェブサイト http://www.takaminet.com/ )