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山口洋三 「成田亨 美術/特撮/怪獣」
Yozo Yamaguchi [TOHL NARITA – Art / Special Effects / Monsters]

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About the Exhibition

成田亨(なりたとおる 1929~2002 青森県出身)という芸術家をご存じですか。ウルトラ怪獣のデザイン画を描いた人、といった方が分かりやすいかもしれません。彼は武蔵野美術大学で絵画、彫刻を学んだ気鋭の彫刻家でした。同校在学中にアルバイトで映画「ゴジラ」(1954年)の制作現場を手伝ったことをきっかけに、彫刻制作の傍ら特撮映画の世界にも身を置くようになり、1966 年から68年にかけて制作・放映さ...

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会場: 福岡市美術館

会期: 2015年1月6日~2月11日

About the Speaker

山口洋三(やまぐち・ようぞう) 1969年生まれ。福岡市美術館学芸員。「福岡現代美術クロニクル1970-2000」(2013、福岡県立美術館との共同企画)、 「菊畑茂久馬回顧展 戦後/絵画」(2011、長崎県美術館と共同企画=第23回倫雅美術奨励賞受賞)。「大竹伸朗展──路上のニュー宇宙」(2007)を企画。オフィスゴンチャロフ名義で中ハシ克シゲの「震電プロジェクト」(2006-09)を企画。

About the Artist

成田亨(なりた とおる)  1929(昭和4)年9月3日神戸市に生まれる。翌年4月青森県に転居。囲炉裏の炭をつかんで左手を大やけど。小中学校時代を再び兵庫県で過ごし、空襲に遭遇。青森県で終戦を迎える。 県立青森高等学校卒業後、画家・阿部合成、彫刻家・小坂圭二の指導を受ける。 1950(昭和25)年武蔵野美術学校西洋画科(現・武蔵野美術大学)入学。3年次に彫刻科に転科し清水多嘉示に師事。 1954(昭和29)年アルバイトで東宝映画「ゴジラ」の撮影現場の手伝いをしたことをきっかけに、特撮映画の世界に入り、彫刻家として新制作協会展(1955[昭和30]年の第19回展から1971[昭和46]年の第35回展まで)に出品を続けながら、映画の特撮シーンを数多く手がける。 1960年東映で特撮美術監督。 1962( 昭和37)年第26回新制作協会展で《八咫》が新作家賞受賞、協友となる。 1965(昭和40)年、円谷特技プロダクションと契約、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「マイティジャック」の怪獣、宇宙人、メカニックのデザインのほか、特技全般を手がける。 1968(昭和43)年円谷プロを離れる。 1970(昭和45)年日本万国博覧会の岡本太郎作《太陽の塔》の内部に《生命の樹》をデザイン。 1972(昭和47)年「モ・ブル」設立、「突撃!ヒューマン!!」のキャラクターデザイン他特技全般を担当。 1975(昭和50)年高倉健主演の映画「新幹線大爆破」(東映)の特撮シーンを担当。 1976(昭和51)年菅原文太主演の映画「トラック野郎」シリーズ(東映)の特撮シーンを担当。 1983(昭和58)年フォーラム六本木アネックスで個展。朝日ソノラマより画集出版。木下恵介監督映画「この子を残して」(松竹)の原爆投下・炸裂シーンの特撮を担当。 1984(昭和59)年映画「麻雀放浪記」(東映、角川)の上野焼け跡シーンの特撮を担当。 1990(平成2)年京都府大江町(現・福知山市)に《鬼モニュメント》を制作。 1991(平成3)年東京・銀座に「ギャラリー宇輪」開設(1992年まで)。 1994(平成6)年北上市立鬼の館のために鬼のレリーフを制作。 1996(平成8)年フィルムアート社より『特撮と怪獣』、翌年同社より『特撮美術』刊行。 1999(平成11)年水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された「日本ゼロ年」に出品。青森県が、ウルトラ関係のデザイン原画189点を購入。2006(平成18)年開館の青森県立美術館の所蔵品となった。 2002(平成14)年2月26日、多発性脳梗塞により死去。享年72歳。

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